|
平成24年度学校経営の方針及び重点
1 学校教育目標
(1) 強いからだ
・ 心身ともに健康で,めあてを持ち,最後までやりぬくねばり強い子ども
・ 皆で進んで遊びや運動をし,体力や運動能力を高めようとする子ども
(2) 豊かなこころ
・ 互いに尊重しあい,皆で協力し明るく生活できる子ども
・ 豊かな感性を持ち,進んで自己を表現し,よさを伸ばしていく子ども
・ 自然や社会現象に関心を持ち,よく気づき,考え,実践できる子ども
(3) 正しい知恵
・ 読み書き計算などの基礎的な学力がしっかり身についている子ども
・ 進んで学習に取り組み,自らの力で課題追求しようとする子ども
・ 正しい思考力や判断力,豊かな表現力が身についている子ども
2 経営の基本と方針
(1)基本概念
「歴史と伝統に支えられ未来にはばたく厨川小学校」
(2)本校の教育観及び児童観
《教育観》
盛岡市は明治以来,多くの優秀な人材を輩出してきた。特にも,原敬,新渡戸稲造,金田一京助,米内光正,石川啄木は有名である。5人とも現在の盛岡市で生まれ育った偉人であり,成し遂げた業績は,当時はもとより現代においても高く評価され,今なお大きな影響を与え続けている。幕末から明治という特殊な時代背景が作り上げた偉人ではあったが,盛岡市は,古来そうした先人や文化を創出する風土にあり,この環境は今なお引き継がれている。そのため,盛岡市で育ち学ぶ子ども達は,時代は変わってもこうした環境とはけっして無縁ではなく,古代から未来への文化の橋渡し役として,今後ますます活躍が期待される存在である。そのような子ども達をあずかり教育するのが盛岡市の使命であり,学校教育の責任であると考える。
本校では,平成19年度以来,そうした考え方を背景に,6年生が「総合的な学習の時間」を活用し,盛岡城跡公園から立志の丘まで散策するという「盛岡街散策」を実施した。盛岡市が提唱する「先人教育」の一環ではあったが,丘の上で思い思いに自らの志を発表する姿に感動し,盛岡のそして彼らの未来が光り輝いていることを実感できた。教育の中で最も大事にされなければならないものは学習者の意欲である。意欲付けの成否が教育の成否を決めると言っても過言ではない。
以上のことを受け,本校では,今年度も教育の基本を、多くの先人を育んできた盛岡の風土や環境及び文化,歴史と伝統に培われてきた厨川の地域力にすえ,盛岡や地域の想いに寄り添い関わり合いながら,学校教育を推進しようとするものである。
《児童観》
本校の児童数はここ数年減少傾向にあり,今年度も昨年度よりやや減少し,約400人であり,学級数も特別支援学級を入れて15学級である。かつては児童数800人を数えた時期もあったが,今はそうした面影はなく,この傾向は今後も続くと考える。
しかし,そのような中にあって,本校の児童は実にのびのびしており,問題行動等もほとんどない。むしろ,生き生きしており,特に礼儀としての挨拶は群を抜いてすばらしい。このことは,これまでの本校教育がいかに確かなものであったかを示すものであり,また同時に地域の教育力の確さをも示すものである。こうした教育文化は今後も引き継がれるべきであるし,規模が縮小されてきている今こそ,これまで以上のきめ細かな教育を行っていかなければならないと考える。
一方、学習面を見てみると,本校児童は,知識・技能に関する学力はまずまずであるが,考え方や学び方,表現力等に関する学力に弱さが見られる。こうした学力は,「自ら学ぶ力」の基礎となるべき事項であることから,今後は,知識・技能に加え,思考力・判断力・表現力などの能力を育み,主体的に学習に取り組む子どもを育てる授業を行っていかなければならないと考える。また,「自ら学ぶ力」には,学習意欲とともに「共に学び合う喜び」も大切であることから,一単位時間の授業はもちろんのこと,総合的な学習の時間,学校行事,児童会活動など,あらゆる場面において,達成感や所属感なども大事にした教育活動を行うべきであると考える。
(3)経営方針
@学年・学級経営の充実
子ども達一人一人が好ましい人間関係と望ましい集団の秩序の中で安定し,互いに尊重し合い,生き生きと学校生活を楽しみ,意欲的・積極的に学習に取り組む学年・学級を目指す。
A基礎学力(自ら学び自ら考える力)の向上
知識・技能の定着を徹底するとともに,思考力・判断力・表現力など「考える力」の育成を目指す。また,自ら課題を設定し解決しようとする意欲や,共に学ぶ喜び,及び成就感を感得できるような授業を行う。
B豊かな心と自律を培う生徒指導の実現
すべての児童に,望ましい生活習慣及び基本的行動様式を身につけさせるとともに,規範意識や忍耐力,豊かな情操など,これからの社会を豊かに生きるための資質や能力を育む。
C校内研究,研修の推進
本校教育の向上のために,授業を大切にした実践的教育研究を行う。また,指導技術及び自らの専門性向上のため,常に研鑽に励むとともに互いに学びあう機会を設ける。
D個のニーズに応じた特別支援教育の充実
障害の程度に応じた教育を行うとともに基本的な生活習慣を身につけさせ,自立の基礎を培う。また,学習障害や注意欠陥多動性障害,高機能自閉症などいわゆる軽度発達障害への対応にも十分留意する。
E先人の偉業にふれる教育の推進
歴史に名を残す先人を多く輩出してきた盛岡市,そして厨川地区の歴史や自然,風土などに関心をもたせることをとおして,未来をつくる子ども達に夢と誇りと志を与える。
F食に関する教育の推進
「健全な精神は健全な体から」という考えを大事にし,食及び食事に対する正しい知識・技能を培うため,学校教育全体をとおした指導となるよう努力する。
Gキャリア教育の推進
学年・学級の係り活動及び児童会の委員会活動など特別活動の時間を活用したり,教科,道徳,総合的な学習の時間,並びに社会科見学の学習なども活用し,人としての生き方・あり方に気づかせるとともに,望ましい就労意識や職業観に向かう基礎を培う。
H学習環境の整備と充実
まずは施設の安全確保を第一とする。その上で,施設・備品等の整理と活用を積極的に行うとともに,教室経営,廊下掲示等に創意工夫を行い,うるおいのある学習環境作りに努める。
I学校・家庭・地域及び関係機関・団体等との連携強化
教育振興運動の趣旨である,地域・家庭、学校との連携を密にし,本校教育についての理解を深め,相互の信頼関係に基づく協力のもと,心身ともに健全な児童の育成が図られるようにする。
3 今年度の目標及び運営の重点
(1)重点指導目標
「自ら学び自ら考え豊かに表現できる子どもの育成」
(2)具体目標(望ましい子ども像)
@強いからだ
・めあてを持ち,進んで運動に取り組み,最後までがんばることができる。
・健康に関心を持ち,望ましい生活習慣を継続的に実践しようとする。
・交通ルールや社会のきまりを守り,正しく安全な生活をしようとする。
A豊かなこころ
・思いやりと気遣いの心を持ち,挨拶や言葉遣いに気をつけ誰とでも仲良く生活できる。
・校舎の清掃等に進んで取り組み,よりよい生活をしようと常に心がける。
・自然や動物たちとのふれあいを大事にし,自ら心を清らかにしようと心がけ,行動する。
B正しい知恵
・授業時間に集中し,先生や友達の話をよく聞き,積極的に発言し,きれいにノートをとり,しっかりした態度で授業を受ける。
・学習の課題が分かり,それを自らの力や友達と考えたり調べたりし,自ら進んで解決しようと努力する。
・進んで家庭学習に取り組み,学校で学んできた学習内容をより確かなものにしようと努力するとともに,自らの課題に向けた学習も行うことができる。
(3)目標達成に向けた運営の重点
@学年・学級経営の充実
・一人一人の「よさ」を尊重しあうとともに全員が互いの長所や短所を認め補い合えるような学年・学級づくりに努める。
・「いじめ」は許さないという,強い決意を児童に示す。
・学年学級がひとつの集団として高まっていけるよう,常に目的意識を持って行動させる。また,そのため,一年間を,例えば「計画期」「実践期」「充実期」などに区切り,意図的計画的に指導する。
・定期的に学年会(必要に応じて学団会)を開き,共通理解を図るとともに課題の掘り下げ,問題行動等への対処を話し合う。
・学年・学級通信等を活用し,常に情報を家庭に発信するとともに家庭からの要望にも真摯に応える。
A基礎学力の向上
・発問,板書,教具,視覚的な支援等,一単位時間の指導過程を大事にした授業を行う。
・ノートのとり方,聞き方などに学校全体で共通意識で取り組み,学びの姿勢を確立する。
・学習内容の定着及び習熟のため,パワーアップテストや学力強化月間,プリント学習などを効果的に活用する。
・学習の遅れがちな児童,理解不十分な児童については,授業中の配慮はもちろんのこと,課外での指導も必要に応じて取り入れる。
B豊かな心と自律を培う生徒指導の充実
・一人一人の「よさ」を尊重し,秩序ある生活の中でその伸張を図る。また,個々の「よさ」を脅かすような言動・行為については適宜適切に対処し,間を置かず指導する。
・登校班青空タイムや仲良し学年青空タイムを通して,高学年のリーダー性を養うとともに低中高学年の縦の人間関係を深める。
・言葉遣いや日常的活動など,学校における望ましい基本的行動様式や友達等との付き合いを通して,我慢する心や規則を守ろうとする心,頑張ろうと努力する心など,いわゆる自律の心を培う。
・「自然観察園」や「もぐもぐ荘」との関わり及びふれあいをとおして,自然への畏敬の念,福祉の心,動物愛護の心,弱者への思い遣りの心などを養う。
・全校一斉の「朝読書」を取り入れ,読書への興味関心を高め,豊かな心を養う。
・「いわての復興教育」実践の一つとして,スクールガード等,地域の人との交流を通して,地域への感謝の気持ちと地域の一員としての自覚を高める。
・問題行動が発生したときは,まず学年内あるいは関係学年で事実関係を把握し,共通理解を図るとともに生徒指導主事あるいは校長に報告し指示を仰ぎ,大事に至らないうちに処理をする。必要によっては家庭に連絡し,関係機関の指導を仰ぐ。
・生徒指導については全教職員同じ姿勢で臨むことが必要不可欠であることから,職員会議や校内生徒指導委員会を通して教師間の共通理解を図る。
C校内研究,研修の充実
・本校の研究実践を踏まえ,教科指導『算数』をメインとして,『生活科・総合的な学習の時間』は,これまでのスタイルを継続し,必要な現職研究等も進める。
・教師一人一人の専門性を高めるため,専門教科自ら設定し常に研修に励むとともに,その結果を互いに共有し合える機会を持つ。
・教育諸団体等の研究会や研修会に積極的に参加し、自ら学ぶ教師の姿を児童に見せる。
D特別支援教育の充実
・「知的障がい児学級」2、「情緒障がい児学級」1の教育の向上を目指す。
・一人一人の指導計画を作成し,障がいの程度に応じた教育を行う。
・基本的生活習慣の確立や基礎的な学習の積み重ねをとおして,自立の基礎を養う。
・インクルージョンの精紳に則り,原学級との交流の機会を増やすことをとおして,社会性を培うとともに児童全員に共生の心を育てる。
・注意欠陥多動性障がい,高機能自閉症など,いわゆる発達障がいの児童への理解を深め,望ましい教育環境の実現を目指す。
E食に関する教育の推進
・望ましい食習慣の確立のため,給食指導を中心に,家庭科や道徳,及び生活科,総合的な学習の時間などを活用し,学校教育全体をとおして指導する。
・「欠食」や「偏食」によって生じる影響について指導する時間を設けるとともに,保健室とも連携し,資料を提供してもらうなど具体的な取り組みを工夫する。
F安全指導の徹底
・学年の発達段階を考慮しながら,交通安全教室や学級指導をとおして,交通事故の防止や事件に巻き込まれないための指導を徹底する。
・校舎や施設の安全点検を定期的に行うことをとおして,授業中及び校内生活における事故防止と安全な生活を実現する。
・不審者侵入への対策として,校舎内外の安全確保に努めるとともに施錠の徹底や来訪者への対応に十分留意すること。また,児童が安全で安心な学校生活を送れるよう事件発生時の対応をマニュアル化し,その徹底を図る。
・昨年度の東日本大震災の教訓を生かし,地震,火災を含めた自然災害に対応する避難マニュアルを作成し,年に数回実施訓練を行う。
G先人の偉業にふれる教育の推進
・昨年度の実践を更に充実させ,市の先人教育推進計画の趣旨を生かした教育を行う。
・「盛岡の先人」についての教材研究を進める。
|