至誠をつらぬく城南の教育

 明治26年9月、盛岡第二、第三の両尋常小学校を統合し、不来方城の南(現在の杜陵小学校の地)に、その名も城南尋常小学校として 開校した本校は、 本年度は115周年を迎え200年に向かって確実な歩みを進めているところである。
 本校は、開校時すでに1200名を超える児童を擁し、盛岡を代表する小学校として、盛岡市の発展とともに市民の義務教育の中核的な重責を担い、輝かしい業績をおさめてきた。
 明治43年の大洪水の際、本校は校舎の損壊一部流出という大難にあったことから、広大な校地を現在地に求め、教育効果に十分配慮した壮大な木造校舎を構えることとなり、大正2年に移転した。以来、約80年の星霜を経た校舎であったが、老朽化が激しくなった。
 そのため、盛岡市をはじめ関係者の御配慮により、21世紀の教育にふさわしい最新の施設設備を有する鉄筋校舎が平成7年10月に完成し、平成8年6月1日に落成記念式典並びに祝賀会を挙行した。
 「城の東」に居を移した本校がなお「城南」の校名を保持してきたのは、学区民はもとより先輩や市民が城南小学校に寄せてきた期待と、学校自体がその願いに応えてきた証であることを思い、後に続く者として自らの襟を正さざるを得ない。
 本校は、開校当初から現在に至るまで、一貫して「至誠」を教育の中核に据えて歩み続けている。星移り人代わっても、2万5千余名の同窓生及び教職員は「至誠」の精神を絆として固く結ばれている。
 それはまさしく、

伝統と創造のある学校
明るく活気のある学校
豊かな夢のある学校

という具現像であり、清風な校風づくりに励む約520名の子供たちと教職員の姿である。そこには、価値ある目標に向かって誠の心で自己実現を図る子供たちの喜びがあり、城南教育を継承し、教育実践に生きがいを求める教職員の誠意である。
 「城南教育」、それは先輩が「よい授業をしよう」「子供を変え成長させる実践をしよう」として創りあげてきた研究実践校としての伝統である。開校以来、校内研究は教育目標の具現、達成をねらいとして厳しく継承されてきている。教材を通して教師と子供が感動する授業、一人一人の子供のよさやその子らしさを生かす指導、子供の伸びる力や吸収力・感受性を個々に即して確かに伸ばす指導、結果を急がずに子供の個性・特性を豊かに伸ばそうとする教育、教師と子供がより価値の高い次元で共感し合うふれあいの教育などにその内容をとらえることができる。
 私たちは、21世紀に生きる心豊かでたくましい子供を育てるために、先輩が営々と築いてきた「城南教育」の伝統をしっかり守り育て、発展させるよう努力を重ねていきたい。 

学校経営の方針

1 経営の基調

校訓「至誠 清明 堅忍」を経営の基底とし、創造性豊かでみんなとともに主体的に生きる子供を育てる。
 
【設定にあたって】
 本校開校時の校訓「至誠」及び大正3年、校章制定とともに定められた校訓「至誠 清明 堅忍」を基底とし、日本国憲法、教育関係諸法規、岩手県・盛岡市の教育行政施策の方針に基づき、開校115年の歴史と伝統を受け継ぐとともに、新しい歴史及び校風づくりを進め、更なる発展を願い経営の基調を設定する。

2 教育目標

(1)まごころをつくす子 :豊かな情操と真心をもち、よりよい生活を築いていく子供を育てる。
(2)考える子       :確かな思考力をもち、自ら学ぶ意欲的な子供を育てる。
(3)たくましい子     :健康な体と強い意志をもち、明るくたくましい子供を育てる。 
【設定にあたって】
(1)豊かな情操と真心をもち、よりよい生活を築いていく子供を育てる。
 ア 「豊かな心をもち、たくましく生きる人間形成」は、教育の重要な今日的な課題として受け止め、豊かな人間性や社会性を育成する必要がある。
 イ 内容としては、「真・善・美を求める心」「生命・他人への思いやり」「公共心」「生活習慣の確立と自律・自制の心や実践力」を取り上げる。また、自分の考えをしっかりともち、「社会の変化に主体的に対応できる能力」の育成を主とする。
(2)確かな思考力をもち、自ら学ぶ意欲的な子供を育てる。
 ア 変化の激しい社会に主体的に対応できる能力を育成するために、自ら学び自ら考える力を育成する必要がある。
 イ 内容としては、「基礎基本の確実な定着を図る」とともに、「個性を生かす教育」の充実を図ることである。また、その過程を通して創造性の基礎としての「思考力・判断力・表現力」の育成を主とする。
(3)健康な体と強い意志をもち、明るくたくましい子供を育てる。
 ア 生涯にわたって、心身ともに健康で豊かな心を育成するために、実践できる資質や態度を育成する必要がある。
 イ 内容としては、「健康の増進と体力向上」を通して、「心身両面の均衡のとれた活力ある子供の育成」を主とする。
(1) 学 校 像        
   ◎伝統と創造のある学校 
   ◎明るく活気のある学校 
   ◎豊かな夢のある学校 
(2)教 師 像
  ◎創意をもって工夫する教師
  ◎熱意をもって実践する教師
  ◎誠意をもって協力する教師

めざす学校像及び教師像

指導の重点

(1) 「まごころをつくす子」の具現を目指して」
   ア 教育活動全体を通して、人・物・自然を大切にする豊かな心を育てる。        
   イ 各種表現活動を通して、豊かな感性を育てる。
   ウ 各種集会や兄弟学級交流等を通して、豊かな人間性を育てる。
   エ 児童会活動や学級活動を通して、みんなとともに向上しようとする意識を育てる。
   オ 学級活動や諸行事、家庭及び地域、諸機関との連携を通して、基本的生活習慣の確立を図りながら思いやりの心を育む。
    
(2) 「考える子」の具現を目指して
   ア 教育環境を整え、個が生きる学習展開を工夫することにより、自ら学ぶ意欲的な子供を育てる。        
   イ 指導内容の厳選や少人数指導などきめ細かな指導の計画的な実施により、基礎基本の定着を図り、それを日常の学習や生活に生かすことができる子供を育てる。
   ウ 子供理解を生かした授業に努め、関心・意欲・態度の向上を図る。
   エ 指導と評価の一体化を図り、一人一人の子供が学習の喜びや成就感をもてるように授業の質的改善を図る。
 
(3) 「たくましい子」の具現を目指して
   ア 運動の奨励や継続化・生活化を通して、体力つくりに励む態度を育てるとともに運動能力の向上に努める。
   イ 係活動や委員会活動を通して、自分の仕事を進んで果たそうとする態度を育てる。
   ウ 学級活動や諸行事を通して、自他の生命を尊重し健康で安全な生活ができる能力を育てる。

5 教育目標達成のための基本方針

豊かな人間性の育成を基調に、あらゆる教育活動を通して教育目標の達成に努め、指導の質的向上を図る。
 
(1) 全教職員が相互理解と相互信頼に立つ協議の中で、自己の能力を発揮し責任をもって教育活動を推進する。さらに、教育計画の実施状況の評価を計画的に行う。 
   ア 学年・学級及び各指導の場では、教育目標を具現化するために、児童の実態に応じたそれぞれの目標を定め細密な計画のもとに実践する。      
   イ 学年経営にあたっては、「教育目標」及び「指導の重点」を指針としながら創意工夫し、学年間の協力と協調をもって指導にあたる。
   ウ 集会活動の実施にあたっては、豊かな情操を育てることを基本に計画し、教育環境の構成を工夫する。
   エ 教職員の自主的体力向上を図るとともに、健康安全の管理にも努める。
   オ 校内研修を進めるにあたって、教師自身の資質能力の向上を図るとともに、新しい時代に対応できる教育営為が行われるよう配慮する。
   カ すべての教育活動の評価を計画的に行い、それを次の教育活動に生かす。
(2) 生きる力を育むことを目指した創意工夫のある教育活動を推進する。
   ア 学習指導要領の趣旨に沿った学習指導を展開する。      
   イ 子供一人一人の能力や特性に応じた学習指導の充実に努め、基礎・基本の確実な定着を図る。
   ウ 地域や子供の実態に基づいた道徳・特別活動の指導を創意工夫し実践的態度の育成に努める。
   エ 意図的・計画的に生徒指導を行い、健全な生活習慣の育成に努める。
   オ 自主的体力つくりを奨励し、健康教育を積極的に推進する。 
(3) 家庭や地域の方々との連携を密にし、理解と協力を基盤とした教育活動を推進する。
   ア 家庭や地域の方々との信頼関係を深め、開かれた学校を目指す。
   イ 学校の教育方針及び重点等について発信し、家庭や地域の方々の理解を得て推進する。

城南小学校の沿革

1 城南誕生

 明治26年9月24日、盛岡市立城南小学校が創設された。
 当時は、盛岡を中津川で分けて、以北の児童は仁王小学校に入学した。以南の児童は当時盛岡第二尋常小学校と盛岡第三尋常小学校を統合して中津川沿いの川原小路(現在の杜陵小学校の地)に新設した「城南尋常小学校」に入学することになった。新設校の建築にあたっては学事公債を発行して建築費を捻出し明治26年2月20日に着工し、同年9月19日に落成した。
 新しい小学校は、不来方城のちょうど南にあたる場所なので校名を「城南」と定め、ここに盛岡市立城南尋常小学校が誕生した。 校地面積1622坪、校舎面積565坪、児童数1224名で当時としては実に堂々たる学校だった。そして、9月24日に開校式を行ったのである。今もこの日を開校記念日として意義づけている。
 ちなみに、盛岡第二尋常小学校は、明治6年4月に開かれた盛岡小学校が始まりである。その後、明治20年2月28日に改正小学校令で盛岡尋常小学校となり、同年11月に盛岡第二尋常小学校に改称された。また、盛岡第三尋常小学校の前進は、明治7年7月4日に設立された鍛冶町小学校である。この学校は、明治20年3月に鍛冶町尋常小学校と改称し、同年11月に盛岡第三尋常小学校になったものだ。
 当時の尋常小学校は4年制で授業料もあった。尋常・高等両科に編成替えしたのは明治19年4月のことで、当時、尋常4年までが義務教育となった。学区は今の下ノ橋町から仙北町・東中野・新庄・加賀野付近まで32町内もあった。義務教育だったたが、全区内全部の子供が入学し卒業するとは限らなかった。新しい学校制度が始まったばかりの頃だったから、当時の教育関係者は、学校教育普及のための大変な苦労と努力を重ねたのでである。

 

2 沿 革 

明治26. 9.24 盛岡第二、第三尋常小学校を統合し、城南尋常小学校として創立
   43. 9. 9 盛岡市空前の大洪水、校舎の一部流失のため二部授業
大正 2.11.21  新校舎改築落成式
    3. 4.15 校章・校訓を制定
    5.10 校歌(旧)制定
    7. 9.24 創立25周年記念式典を挙行
昭和 6. 6.15 プール竣工(長さ25m×巾15m)
    8. 9.24 創立40周年記念式典を挙行
   16. 4. 1 国民学校令施行により「城南国民学校」と改称(初等科のみ)
   18. 9.24 創立50周年記念式典を挙行
   22. 2. 5 学校給食開始(脱脂粉乳と汁のみ)
       4. 1 盛岡市立城南小学校と改称、同時に盛岡市立城南中学校併設
   23. 3.31  盛岡市立城南中学校廃止
   24. 7. 1 城南小学校教育奨励会の会名を変更し城南小学校PTAと改称
   24. 8.25 PTA会報創刊号「城南」を発行
   28. 9.24 創立60周年記念式典を挙行、児童図書館、城南会館落成
   33. 4. 1 山王小学校が創設され、本校児童296名が移籍
   37. 9.24 創立70周年記念式典を挙行
   39. 2.15 「吉田文庫」開設
   46. 2.17 国語科第1回学校公開「創造性を育てる国語科学習指導」
         (平成13年度まで毎年学校公開を開催、以降隔年開催の予定)    
   48  7.11 日本青少年赤十字(JRC)に加盟登録
       9.24 創立80周年記念式典を挙行
   50. 8. 2 西校舎、城南会館不審火により消失
   53. 9.15   南芳園整備工事並びにプール建設工事完了記念碑建立
   55. 7. 5 ブラジル親善使節団来校視察
   58. 9.24 創立90周年記念式典を挙行
平成元   7.24 青い目の人形 シャタカ嬢、アメリカに里帰り(一時帰国)
    3. 9.12 NHK学校音楽コンクール県大会で金賞受賞
               (東北大会に3年連続県代表)
    4. 9.16 プレ開校100年祭(白寿祭)
   5  3.19 第100回卒業証書授与式を挙行
      9.17 開校100年記念植樹祭
       9.26 開校100周年記念式典並びに祝賀会を挙行
    7. 9.22 木造校舎お別れ式
    8. 3.13   校訓「至誠」記念碑除幕
       6. 1 新校舎落成記念式典並びに祝賀会を挙行
   10.11.19 「よい歯の学校表彰」岩手県代表となり全国表彰
   11. 7. 6 シャタカ嬢.八戸市博物館特別展「青い目の人形」に展示
   12. 4. 1 盛岡市PTA連合会 あいさつ運動作文学校賞受賞
      11.17 青少年赤十字活動「金色有功章」受賞
   13. 8..23 NHK学校音楽コンクール県大会で金賞受賞(東北大会に出場)
   14. 3.14 ユネスコ寺子屋運動より感謝状受章
     11.12 盛岡市8020歯科保健大会 小学校の部表彰
   15. 1.16 岩手県学校歯科保健表彰 最優秀校
       2.11 第31回岩手県書写書道コンクール学校賞受賞
       9.24 創立110周年を祝う全校音読集会
      10.16 全日本特別支援教育連盟全国大会 第4分科会「国語指導」会場
      10.18 子ども音楽コンクール東北大会出場
   16. 1.20 シャタカ嬢 広島県福山市日本玩具博物館で展示(〜2.26)
       2. 7 創立110周年記念祝賀会
      10.19 東北国語教育研究大会会場校
      11. 4 全日本音楽教育研究大会で合唱クラブが研究演奏
      11.11 鮭の日給食で増田県知事来校
      11.19 日本赤十字社より感謝状受賞
   17.12.17 ユニセフチャリティーコンサートに合唱クラブが出場
   18. 1.28 東北ジュニアバンドフェスティバルに金管バンドクラブが出場
       7. 3 ふれあいパトロール隊発足
       9. 9 NHK学校音楽コンクール東北大会出場
   20.1.26 第21回東北小学校バンドフェスティバルに金管バンドクラブが出場
      2.11 第36回岩手県書写書道コンクール学校賞受賞