疥癬(かいせん)について

.疥癬とは?
 疥癬虫(ヒゼンダニ、体長0.2〜0.4mm)が人の皮膚の最外層にある角層に寄生する事により生じる皮膚疾患です。感染は、疥癬患者と寝起きをともにしたり、長時間直接接触するなどして生ずる場合と寝具等を通して間接的に生じる場合があります。

.疥癬の症状は?
 もっとも著明な症状は、夜間に強く見られるかゆみで、疥癬の感染後早くて2週間、通常1ヶ月で発症します。皮膚の症状としては、躯幹、腋窩等のぽつぽつした赤い皮疹や手のひら、指の間の小さい水ぶくれ、陰嚢部の固い結節は疥癬に特徴的な症状です。

.疥癬の治療は?
1)塗り薬
・オイラックス軟膏(疥癬の成虫に有効、卵に無効):1日2回治癒まで塗布する
【重要】かゆいところにだけ塗布するのでなく、首から下にまんべんなく塗布する。2)飲み薬
イベルメクチン:疥癬虫を駆除する内服薬です。疥癬の診断確定後に一度内服し、2週間後に経過を見てもう一度内服するかどうか決めます。2度の内服で十分とされるます。
・かゆみが強いために、かゆみ止めの内服も併用します。疥癬では、疥癬虫が死んだ後もかゆみが続きますので、感染力がなくなった後も痒みが続きます。
3)六10(ムトウ)ハップ(硫黄剤:薬局で購入)
 お湯120Lに対し13〜17g入れて、入浴する。

.生活上の注意点
1)毎日、シーツ、下着、洋服は清潔なものに交換する。
50度以上の熱湯で疥癬虫は死ぬため、その後に普通に洗濯する。
2)部屋には、こまめに掃除機をかける(ゴミは毎回捨てる)。
3)通勤、通学
 接触の少ない通常のものは問題ないものの、当直や泊まりがけの出張等は、感染の可能性があるため避ける事が望ましいです。
4)家族への感染の予防
・オイラックス軟膏を入浴後、首から下に7日間塗布します。
六10ハップでの入浴(患者より先に入浴)
5)介護職員等の場合は、患者への接触後に十分に手を洗うことにより感染は抑制できます。皮疹の数が多い場合は、仕事の終了後にオイラックス軟膏を上肢に塗布したほうが安心です。